2012 年 7 月 のアーカイブ

こちら編集部〈18〉 祝!通天閣・新世界100周年

2012 年 7 月 17 日 火曜日
フォト: 皆様お久しぶりでございます。「見習い」改めフォトグラファーの「フォト」でございます。昨年の11月以来ですから8カ月ぶりです。もう皆さんは「こち編」はとっくに解散したものだと思っていたでしょうね。何しろ8カ月間、音沙汰がなかったわけですから。これにはわけがありまして、あの名物編集長と言いますか、駄洒落垂れ流しの編集長がめでたく定年退職し、女記者さんも寿退社、そこで晴れて私が「見習い」から「フォト」に昇格し、私が中心となって……(ガッシャーン)あ痛たたたた。どうして編集長が張り扇を。
編集長: こら、さっきから黙って聞いてたら何を勝手なこと言うとるんじゃ。誰が定年退職やねん。編集仕事に定年なんかあるかい。それにいつ君が「見習い」から「フォト」なんかになった。勝手なこと言うな。見習いはいつまでも見習いのままじゃ。その上言うに事欠いて、女記者君が寿退社やと。あんな気の強いおなごに男ができるわけ……(ガシャビシャドッシャーン)オーッ、本家は強烈やわ。
女記者: 気が強い女が荒れると、どんなことになるかお見せしましょうか。
見習い: け、結構です。
女記者: 今度セクハラ発言をしたら、編集長もろとも張り扇の角をお見舞いしますからね。
編集長: 何でわしが巻き込まれなあかんねん。
女記者: 顔が汚い。
編集長: ほっといてくれ。毎朝、ちゃんと洗てるわい。それに今の話と何の関係があるんや。ほんま言いがかりもええとこやで。顔が丸いとか四角いとか、不細工や男前やと言うのなら分かるけど、汚いてどういう……(ゴッシャーン)あたたた。
女記者: ええい、ごちゃごちゃとうるさい。いつまでぼやいてるんですか! 早く本題に入ったらどうですか。
編集長: おお、そうやな。久し振りなんでペースがつかめんわ。今回は通天閣と新世界や。
見習い: 通天閣? 新世界? 串カツで一杯やるんですか。
編集長: 何を寝ぼけたこと言うてるんや。通天閣・新世界は今年の7月で100周年になるいうて、えらい話題になってるやないか。そもそもの始まりは、明治36年(1903)にあの辺り一帯で開かれた第5回内国勧業博覧会や。その広大な跡地をどう活用するか検討した結果、明治45年(1912)に遊園地のルナパークと通天閣が開業したわけや。パリとニューヨークを足して二で割ったような街として新世界も開かれた。その3年後の大正4年(1915)には、日本で3番目の動物園として天王寺動物園も開園してる。
見習い: へえ、じゃ、天王寺動物園ももうすぐ100周年なんですね。ところで1番目、2番目の動物園はどこなんですか。
編集長: 知るか。今は動物園の話してるんやない。いらんとこに話持って行くな。
見習い: でも、気になるじゃないですか。
女記者: 一番最初が明治15年(1882)の上野動物園で、2番目が明治36年の京都市動物園です。実は、本当の3番目は滝で有名な箕面公園に明治43年(1910)に開園した箕面動物園なんです。しかしながらこれは大正5年(1916)にあっけなくつぶれてしまい、動物たちは宝塚ファミリーランドに移されました。そのファミリーランドも今はありませんけど。
見習い: へえ、そうだったんですか。
編集長: ほらみてみ。通天閣の影が薄なってしもたやないか。立て直すのん大変なんやぞ。
見習い: いいじゃないですか。通天閣だって建て直したんでしょ。
編集長: お、うまいこと言うやないか。そうや初代の通天閣は、下がパリの凱旋門で、上がエッフェル塔という、斬新というか奇抜というか、ええんかいなというようなデザインやった。高さは75m、当時は東洋一を誇ってた。17歳の松下幸之助さんも、配線工として電灯の取り付け工事に携わったそうや。ちなみにネオン広告は日立と違うてライオン歯磨きやった。しかし、昭和18年に下にあった映画館・大橋座の火災でダメージを受け、翌年、軍需資材として供出するために解体されてしもた。
見習い: 編集長は初代に昇ったことあるんですか。
編集長: おいおい、女記者君、こいつにパッコーンをお見舞いしてくれ。(パッコーン)何でわしやねん。お決まりか。見習い君、人の話をよう聞け。初代は戦中に解体されたんやで。戦後もだいぶたって生まれたわしが何で昇れるねん。
見習い: 僕らにとっては、戦中も戦後も遠い昔の話でピンとこないんですよ。
編集長: 単に知識がないだけやろ。それで建て直しやが、2代目は昭和31年に地元の人たちによって再建された。設計は内藤多仲(たちゅう)という人で、この人は東京タワーや札幌のテレビ塔なんかも設計してる。高さは約103m。東京スカイツリーの634mとは比べるのもかわいそうやけど、先日は5階の展望室を金ぴかにしたり、話題の点では負けてない。その証拠に土日ともなると長蛇の列や。
女記者: 一時期は20万人程度に落ち込んでいた年間の入場者も、最近は100万人を突破しています。
編集長: 近くの串カツ屋にも列ができててびっくりした。実は5月の土曜日に何十年ぶりかで行ってみたんやが、物凄い行列で1時間待ちとかやったから帰って来た。(ピタッ)あ、熱つつつ。
女記者: ほほ、太陽熱でブリキの張り扇を熱してたの、夏はやっぱりこれに限るわね。それはともかくとして並ぶのも仕事のうちでしょうが。放棄してどうするんですか。
編集長: 仕事いうても「こち編」やで(ゴキッ)。クーッ、角はきく。
女記者: 自分から貶めてどうするんですか。
編集長: それで七夕の土曜日に出直した。やっぱり1時間待ちや。ひたすら待って例の5階の金ぴか展望台に着いた。3代目のビリケンさんも金ぴかでコテコテやった。わしとは肌が合わんわ。
見習い: ええっ? お互いコテコテの大阪やないですか。福の神と貧乏神の違いだけで。
編集長: 誰が福の神や。
見習い: ええっ? そっち取りますか。
編集長: 冗談に決まってるがな。それはそうと通天閣に「のど仏」があるの知ってるか。
見習い: ビリケンさんにのど仏ですか。
編集長: いいや、通天閣そのものにや。実は4階の展望台の下に、メンテナンスの時などに使用される狭いスペースが塔の周りにあるんや。地上75m、そこを「スカイウォーク」と称して歩くことができる。もちろん柵はあるし、安全ベルト付けるんやけど、吹きさらしで、床はスノコ状やから下が見える。
見習い: ぞっとしますね。僕、高所恐怖症なんです。編集長は歩いたんですか。
編集長: おお、意外と平気やった。ビリケンさんの親戚みたいで、背中にハート型の羽根を付けた愛と絆の神様というテンチャンもなでなでしたし、愛の鐘も鳴らしてきた。まあ、今さらそんなもんなでようと、鳴らそうと、どうなるもんでもないけどな。
女記者: そんなにいじけなくてもいいじゃないですか。それこそ新世界が開けるかも知れないんですから。
編集長: おお、そうやな。願わくばハーレムみたいな世界がええな(ピタッ、ペタッ)。あ、熱、熱。両頬はいかん。串カツと一緒で二度漬けは禁止や(グワッギーン)。バタン。